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ズワイガニの地域での呼び方を徹底解説!ブランド蟹の違いとは?

ズワイガニの地域での呼び方を徹底解説!ブランド蟹の違いとは ズワイガニ
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こんにちは管理人の「カニパパ」です^^

冬の味覚の王様と聞いて、多くの方が思い浮かべるのが「カニ」ではないでしょうか。

中でもズワイガニは、その繊細で上品な甘みから、多くの食通を魅了してやみません。

しかし、いざズワイガニについて調べてみると、松葉ガニや越前ガニ、加能ガニといった様々な名前が出てきて、混乱してしまった経験はありませんか。

実はこれらはすべて同じ種類のズワイガニであり、水揚げされる産地によってブランド名が変わるのです。

このズワイガニの地域での呼び方の多様性は、単なる名前の違いだけでなく、それぞれの地域が誇る品質の証であり、豊かな食文化の表れでもあります。

この記事では、ズワイガニの地域での呼び方に隠された秘密を解き明かし、それぞれのブランド蟹が持つ特徴や違いを徹底的に解説します。

産地ごとのブランド戦略や、品質を保証するタグ、さらにはGIマークの意味まで深く掘り下げていきます。

また、よく似ている紅ズワイガニとの見分け方や、通販などで失敗しないための美味しいズワイガニの選び方といった、実用的な情報も満載です。

この記事を読み終える頃には、あなたもズワイガニの専門家のように、それぞれの呼び名の違いを理解し、自分好みの最高のカニを選べるようになっていることでしょう。

奥深いズワイガニの世界を、一緒に探求していきましょう。

◆このサイトでわかる事◆

  • ズワイガニの有名な地域ブランド名
  • 松葉ガニや越前ガニなどの具体的な違い
  • 地域によって呼び方が異なる理由
  • 品質を証明するタグの色や形の違い
  • GIマークが示す品質保証の意味
  • ズワイガニと紅ズワイガニの簡単な見分け方
  • 美味しいズワイガニの選び方のコツ
かに本舗の人気のズワイガニをチェック

多様なズワイガニの地域での呼び方とブランド蟹

ズワイガニの呼び名

◆この章のポイント◆

  • 山陰地方の産地で水揚げされる松葉ガニ
  • 福井県が誇る最高級ブランドの越前ガニ
  • 石川県の加能ガニとメスのコウバコガニ
  • 幻と称される京都の間人ガニという呼び名
  • なぜ地域によって呼び名に違いがあるのか

山陰地方の産地で水揚げされる松葉ガニ

冬の日本海がもたらす最高の贈り物、それがズワイガニです。

その中でも、特に知名度が高く、多くの人々に愛されているのが「松葉ガニ」ではないでしょうか。

松葉ガニとは、主に山陰地方の鳥取県、島根県、兵庫県、そして京都府の一部で水揚げされる、成長した雄のズワイガニを指すブランド名です。

この名前の由来には諸説あり、細長く美しい脚が松の葉に似ているからという説や、漁師がカニを茹でる際に燃料として松の葉を使ったからという説、さらにはカニの身を冷水につけると松葉のように広がるから、といった話が伝えられています。

歴史は古く、江戸時代の文献にもその名が登場することから、古くからこの地域で親しまれてきた食材であることがうかがえます。

松葉ガニの最大の特徴は、その身質にあります。

ぎっしりと詰まった身は繊維が細かく、口に入れるとほろりとほどけ、上品でしっかりとした甘みが広がります。

また、甲羅の中にたっぷりと詰まったカニ味噌は、濃厚でクリーミーな味わいを持ち、日本酒との相性も抜群です。

一口に松葉ガニと言っても、水揚げされる漁港によってさらに細かなブランドが存在します。

例えば、兵庫県の津居山港で水揚げされるものは「津居山かに」、柴山港のものは「柴山ガニ」と呼ばれ、それぞれに独自の選別基準とタグが付けられています。

これは、各漁港が品質に自信と誇りを持ち、他の産地との差別化を図っている証拠です。

漁期は毎年11月上旬から翌年の3月中旬頃までと定められており、この期間だけしか味わうことができない貴重な味覚です。

漁法は主に底引き網漁で行われ、厳しい冬の日本海の荒波を乗り越えて漁師たちが水揚げします。

松葉ガニを選ぶ際には、甲羅についているタグが重要な目印となります。

このタグは、正真正銘の松葉ガニであることを証明するものであり、水揚げした漁港や漁船名が記されています。

特に鳥取県では、厳しい基準をクリアした最高級の松葉ガニを「五輝星(いつきぼし)」と名付け、その希少性から高値で取引されることでも知られています。

食べ方は様々で、素材の味を最もシンプルに楽しめる「茹でガニ」や「カニ刺し」はもちろん、香ばしい香りが食欲をそそる「焼きガニ」、そしてカニの出汁が野菜の甘みを引き立てる「カニすき」など、どのように調理してもその美味しさを存分に堪能することができます。

このように、松葉ガニは単なるカニの一種ではなく、山陰地方の豊かな自然と、漁師たちの長年の努力、そして地域に根付いた食文化が育んだ、まさに冬の味覚の王者と言える存在なのです。

福井県が誇る最高級ブランドの越前ガニ

数あるブランドズワイガニの中でも、ひときわ高い知名度と格式を誇るのが、福井県で水揚げされる「越前ガニ」です。

その歴史は非常に古く、室町時代の文献にその名が登場するほどで、国内のズワイガニブランドとしては最も古い歴史を持つと言われています。

明治時代からは皇室に献上されるようになり、「献上ガニ」としての栄誉も担ってきました。

まさに、カニの中の王様と呼ぶにふさわしい存在です。

越前ガニが最高級ブランドとして評価される理由は、その卓越した品質にあります。

福井県沖の漁場は、暖流と寒流が交わる場所であり、カニのエサとなるプランクトンや小魚が非常に豊富です。

この恵まれた環境で育った越前ガニは、身がぎっしりと詰まり、引き締まっているのが特徴です。

その味わいは、繊細でありながらもしっかりとした甘みを持ち、他のどのカニとも一線を画す上品な旨味を堪能できます。

特に、甲羅にたっぷりと詰まったオレンジ色のカニ味噌は、濃厚かつクリーミーで、一度食べたら忘れられないほどの絶品です。

越前ガニの品質を保証するのが、鮮やかな黄色いタグです。

このタグは、1997年に福井県の漁業協同組合が全国に先駆けて導入したもので、産地偽装を防ぎ、本物の越前ガニであることを証明するためのものでした。

タグには水揚げされた漁港名(三国港、越前港など)が刻印されており、消費者は安心して最高品質のカニを選ぶことができます。

この黄色いタグは、今や越前ガニの信頼とプライドの象徴となっています。

さらに、越前ガニは2018年に、国が地域の農林水産物や食品をブランドとして保護する「地理的表示(GI)保護制度」に、カニとして全国で初めて登録されました。

これにより、その品質は国からもお墨付きを得たことになり、タグにはGIマークも併記されるようになりました。

漁場から港までの距離が近いことも、越前ガニの鮮度を保つ重要な要素です。

漁を終えた船はすぐに帰港できるため、水揚げされるカニは抜群の鮮度を誇ります。

港では、長年の経験を持つ目利きの職人たちが、大きさ、重さ、身の詰まり具合などを厳しくチェックし、選別された一級品だけが競りにかけられます。

中でも、重さ1.3kg以上、甲羅の幅14.5cm以上といった極めて厳しい基準をクリアしたものは、最上級ブランド「極(きわみ)」として認定され、その希少価値から驚くほどの高値で取引されます。

食べ方としては、やはり素材の味を最大限に活かした「茹でガニ」が一番のおすすめです。

地元では「カニ炊き一生」という言葉があるほど、塩加減と茹で時間が味を左右する奥深い調理法とされています。

また、新鮮だからこそ味わえる「カニ刺し」は、口の中でとろけるような甘さが絶品です。

越前ガニは、その長い歴史と伝統、恵まれた漁場環境、そして品質を守り続ける人々の情熱が一体となって作り上げた、日本の食文化が誇る至高の逸品なのです。

石川県の加能ガニとメスのコウバコガニ

北陸の冬の味覚を代表する存在として、石川県で水揚げされるズワイガニも見逃せません。

石川県では、漁獲される雄のズワイガニを「加能ガニ(かのうがに)」、そしてメスを「香箱ガニ(こうばこがに)」と呼び、それぞれが独自の魅力を持つ冬のごちそうとして県民に深く愛されています。

まず、雄の「加能ガニ」というブランド名は、石川県の旧国名である「加賀国」の「加」と「能登国」の「能」を組み合わせたもので、2006年に誕生しました。

石川県沖で獲れ、厳しい基準をクリアしたものだけに、漁港名が記された鮮やかな水色のタグが取り付けられます。

このタグが、正真正銘の加能ガニであることの証です。

加能ガニの漁場もまた、栄養豊富な日本海の大和堆(やまとたい)に近く、カニが育つための絶好の環境が整っています。

そこで育った加能ガニは、身がたっぷりと詰まり、上品な甘みと旨味が特徴です。

茹でても焼いても、また刺身で食べても、その質の高さを実感できます。

近年では、特に大型で品質の高いものは「輝(かがやき)」という最上級ブランドとして認定され、市場でも注目を集めています。

一方で、石川県の冬の食卓に欠かせないのが、メスの「香箱ガニ」です。

雄の加能ガニに比べてサイズは小ぶりですが、その小さな体には美味しさが凝縮されています。

香箱ガニの最大の魅力は、お腹に抱えた二種類の卵にあります。

プチプチとした独特の食感が楽しい「外子(そとこ)」と呼ばれる受精卵と、甲羅の中にある「内子(うちこ)」と呼ばれるオレンジ色の未成熟な卵巣は、濃厚で深い味わいを持ち、一度食べるとやみつきになる美味しさです。

もちろん、カニ味噌も絶品で、これらをご飯にのせて食べる「香箱丼」は、地元ならではの贅沢な味わい方です。

香箱ガニの漁期は、資源保護の観点から非常に短く、例年11月6日の解禁から年末の12月29日までと定められています。

この約2ヶ月間しか味わえない希少性も、香箱ガニの人気をさらに高めています。

地元では、この時期になるとスーパーや魚屋の店頭に香箱ガニがずらりと並び、冬の訪れを告げる風物詩となっています。

加能ガニの楽しみ方が、その大きな脚に詰まった身を豪快に味わうことにあるとすれば、香箱ガニは、内子・外子・カニ味噌、そして繊細な身という、様々な味と食感を小さな甲羅の中で楽しむ、まさに「海の宝石箱」のような存在です。

石川県を訪れた際には、力強い味わいの加能ガニと、濃厚な旨味が詰まった香箱ガニ、この二つの味のコントラストをぜひ堪能していただきたいものです。

同じズワイガニでありながら、オスとメスで全く異なる魅力を提供してくれるのが、石川県のブランドガニの奥深さと言えるでしょう。

幻と称される京都の間人ガニという呼び名

数あるブランドズワイガニの中でも、特に希少価値が高く、食通たちの間で「幻のカニ」として崇められているのが、京都府京丹後市の間人(たいざ)港で水揚げされる「間人ガニ」です。

その読み方は「はしうどがに」ではなく「たいざがに」。

この間人ガニがなぜ「幻」とまで言われるのか、その理由は漁の方法と漁獲量にあります。

間人ガニ漁を行うのは、わずか5隻の小型底引き網漁船のみです。

そして、最大の特徴は「日帰り操業」であること。

間人港は、カニの豊富な漁場である経ヶ岬沖までが非常に近く、片道2〜3時間程度で行き来できます。

そのため、早朝に港を出た船は、その日のうちに水揚げしたカニを持って帰港することができるのです。

これにより、水揚げされるカニは生きたまま港に運ばれ、他産地のカニとは比較にならないほどの抜群の鮮度を誇ります。

この驚異的な鮮度こそが、間人ガニの品質を特別なものにしている最大の要因です。

しかし、この漁法には大きな制約もあります。

小型船であるため、天候が少しでも荒れると漁に出ることができません。

冬の日本海は時化(しけ)の日が多く、特に出漁できる日が限られる12月から2月にかけては、水揚げが全くない日も珍しくありません。

この極端に少ない漁獲量が、「幻」と呼ばれる所以なのです。

その希少性と品質の高さから、間人ガニには一枚一枚、漁師の手によって緑色のタグが取り付けられます。

このタグには「たいざガニ」の文字と、漁獲した船の名前が刻まれており、これが最高品質の証となります。

選別基準も非常に厳しく、大きさや重さ、身の詰まり具合はもちろん、傷の有無や色つやまで、約50項目にも及ぶチェックをクリアしたものだけが、間人ガニとして競りにかけられます。

その味わいは、まさに絶品の一言。

新鮮さがもたらす上品で繊細な甘みは格別で、特に「カニ刺し」で食べると、そのとろけるような食感と甘みが口いっぱいに広がります。

地元では「間人ガニを食べずに死ぬのは人生の損失」とまで言われるほど、その味は高く評価されています。

茹でても焼いても、その身はふっくらとしており、カニ本来の旨味を存分に堪能することができます。

また、間人ガニのメスは「コッペガニ」と呼ばれ、こちらも内子・外子・カニ味噌が詰まった珍味として人気がありますが、漁期はオスよりもさらに短く、その希少性は言うまでもありません。

このように、間人ガニは厳しい自然条件と、品質に一切妥協しない漁師たちの誇り、そして限られた漁獲量という要素が相まって生まれる、まさに奇跡のようなブランドガニなのです。

もし幸運にも味わう機会に恵まれたなら、それは一生の思い出に残る食体験となるに違いありません。

なぜ地域によって呼び名に違いがあるのか

ズワイガニという同じ種類のカニでありながら、なぜ松葉ガニ、越前ガニ、加能ガニといったように、水揚げされる地域によって様々な呼び方が存在するのでしょうか。

その背景には、各産地が繰り広げる「ブランド化戦略」と、地域経済を活性化させたいという強い思いがあります。

主な理由を掘り下げていくと、いくつかの重要な側面が見えてきます。

第一に、他の産地との「差別化」が挙げられます。

日本海沿岸では多くの地域でズワイガニが水揚げされます。

その中で、単に「ズワイガニ」として販売するだけでは、消費者はどこで獲れたカニなのか区別がつきません。

そこで、各産地は独自のブランド名を付けることで、「うちの港で水揚げされたカニは、他とは違う特別なカニですよ」というメッセージを発信しているのです。

例えば、「越前ガニ」という名前には、皇室献上の歴史と伝統という付加価値が込められていますし、「間人ガニ」という名前には、日帰り操業による抜群の鮮度という希少性が含まれています。

第二の理由は、「品質の保証」です。

ブランド名を名乗るためには、各産地が設けた厳しい基準をクリアする必要があります。

例えば、甲羅の大きさ、重さ、身の詰まり具合、脚がすべて揃っているかなど、その基準は様々です。

これらの基準を満たしたカニだけに、産地を証明する「タグ」を取り付けることを許可しています。

このタグシステムにより、消費者は「この名前(タグ)が付いていれば、一定以上の品質が保証されている」と安心して購入することができます。

これは、生産者側の品質への責任と誇りの表れでもあります。

第三に、「地域振興」という目的があります。

ブランドガニは、その地域の観光資源として非常に重要な役割を担っています。

「冬になったら越前ガニを食べに福井へ行こう」「幻の間人ガニを味わいに京丹後を訪れたい」といったように、ブランドガニを目当てに多くの観光客がその地を訪れます。

これにより、旅館や飲食店、土産物店などが潤い、地域経済全体が活性化します。

各自治体や漁協が一体となってブランドガニをPRするのは、こうした経済効果を期待してのことなのです。

さらに、近年では「地理的表示(GI)保護制度」の活用も進んでいます。

これは、特定の産地ならではの品質や社会的評価を持つ産品を、国が知的財産として保護する制度です。

「越前がに」がカニとして全国で初めてこのGI認定を受けたことは、そのブランド価値をさらに高める出来事となりました。

このように、ズワイガニの地域での呼び方の違いは、単なる名前遊びではありません。

そこには、品質を守り、価値を高め、地域を盛り上げようとする、各産地の漁師や関係者たちの並々ならぬ努力と情熱が込められているのです。

私たちがブランドガニを味わうとき、その名前の裏にある物語に思いを馳せることで、その味はさらに深く、豊かなものに感じられることでしょう。

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ズワイガニの地域での呼び方と知っておきたい豆知識

◆この章のポイント◆

  • ブランドを証明するタグの色や形の違い
  • 品質の証であるGIマークとは何か
  • 見た目が似ている紅ズワイガニとの見分け方
  • 通販でも失敗しない美味しいカニの選び方
  • ズワイガニの地域での呼び方を理解して楽しもう

ブランドを証明するタグの色や形の違い

ズワイガニの地域での呼び方を調べていくと、必ず登場するのが色とりどりの「タグ」の存在です。

このタグは、単なる飾りではありません。

それぞれのブランドガニが、その産地で水揚げされた正規品であること、そして一定の品質基準をクリアしていることを証明する、いわば「品質保証書」のような重要な役割を担っています。

そして、このタグは産地や漁港によって色や形、記載されている内容が異なり、それらを知ることで、より深くズワイガニの世界を楽しむことができます。

最も有名なのは、福井県の「越前ガニ」に付けられる黄色いタグでしょう。

これは日本で初めて導入されたカニのタグであり、他の産地に先駆けてブランド化を進めてきた越前ガニの歴史とプライドを象徴しています。

タグには水揚げされた港の名前が明記されており、一目でその出自がわかるようになっています。

山陰地方で水揚げされる「松葉ガニ」のタグは、地域によってさらに細かく分かれています。

  • 鳥取県で水揚げされたものには、白い背景に赤い文字で「とっとり松葉がに」と書かれたタグ。
  • 島根県では、漁法によってタグが異なり、隠岐の島で籠漁で獲られたものには青いタグが使われます。
  • 兵庫県では、柴山港で水揚げされる「柴山ガニ」にはピンク色のタグ、津居山港の「津居山かに」には青色のタグが付けられます。

このように、同じ松葉ガニという大きな括りの中でも、漁港ごとにタグを使い分けることで、より細やかなブランド管理が行われています。

京都府の「間人ガニ」のタグは、その希少性を象徴するような緑色をしています。

「たいざガニ」の文字と、漁獲した5隻の船の名前が刻印されており、このタグが付いていることは、幻のカニを手にしたという何よりの証拠になります。

石川県の「加能ガニ」には、鮮やかな水色のタグが取り付けられます。

加賀と能登の豊かな海で育ったことを示すこのタグは、石川県産ブランドの目印として広く認知されています。

これらのタグは、ただ色分けされているだけではありません。

多くの場合、タグには水揚げした漁港名や漁船名が記載されており、トレーサビリティ(生産履歴の追跡)の役割も果たしています。

万が一品質に問題があった場合に、どこで獲られたカニなのかを特定できるため、生産者側の責任感を高めると同時に、消費者への安心感にも繋がっています。

タグが付けられる基準も、各産地で厳しく定められています。

基本的には、ある一定以上の大きさや重さがあり、身がしっかりと詰まっていて、脚が折れたりしていない「良品」であることが条件です。

そのため、「タグ付きのカニ=美味しいカニ」という認識は、概ね正しいと言えるでしょう。

カニを購入する際には、ぜひこのタグに注目してみてください。

その色や形から、目の前のカニがどこの海で育ち、どの港からやってきたのか、その背景にある物語を想像することができます。

タグの違いを理解することは、数あるズワイガニの中から、自分の好みに合った一杯を見つけ出すための、楽しくて確かな道しるべとなるのです。

品質の証であるGIマークとは何か

近年、ブランド食材に関心を持つ方々の間で注目されているのが「GIマーク」です。

ズワイガニの世界においても、このGIマークは品質を測る上で非常に重要な指標となっています。

特に、「越前がに」はこのGIマークと深い関わりを持っています。

では、そもそもGIマークとは一体何なのでしょうか。

GIとは「Geographical Indication」の略で、日本語では「地理的表示」と訳されます。

これは、ある産品の品質や社会的評価が、その産地、つまり「地理的」な要因と強く結びついている場合に、その名称を知的財産として国が保護する制度です。

この制度に登録されると、その産品には太陽と富士山、そして日の丸をモチーフにした円形の「GIマーク」を使用することが認められます。

簡単に言えば、「この産品は、この土地ならではの気候や製法によって生み出された、確かな品質と歴史を持つ特別なものですよ」と、国がお墨付きを与えてくれる制度なのです。

有名な例としては、「夕張メロン」や「神戸ビーフ」、「市田柿」などがあります。

そして、この栄えある地理的表示保護制度に、カニ類として日本で初めて登録されたのが、福井県の「越前がに」なのです(登録番号第69号、2018年登録)。

これは、越前がにの品質が、福井県沖の恵まれた漁場環境や、古くから受け継がれてきた漁法、そして厳しい品質管理といった、まさに「越前」という土地の特性と深く結びついていることが、国によって公式に認められたことを意味します。

この登録を受けて、越前がにの象徴である黄色いタグには、従来の漁港名などに加えて、このGIマークが誇らしげに付けられるようになりました。

消費者がGIマークの付いた越前がにを選ぶことには、いくつかのメリットがあります。

  • 絶対的な信頼性:国がその品質と産地を保証しているため、産地偽装などの心配がなく、安心して本物を購入できます。
  • 品質の基準:GI登録には、糖度や大きさ、製法など、具体的な品質基準が定められています。そのため、GIマークが付いている製品は、常に一定以上の高い品質が保たれています。
  • 伝統と文化の継承:GI制度は、その地域で長年育まれてきた伝統的な生産方法や文化を守り、後世に伝えていく役割も担っています。GI産品を購入することは、間接的にその地域の文化を応援することにも繋がります。

ズワイガニを選ぶ際に、このGIマークの有無を確認することは、最高品質のカニを見極めるための非常に有効な手段と言えます。

現在は「越前がに」がカニ類で唯一の登録ですが、今後、他のブランドガニもその歴史や品質が認められれば、GI登録を目指す動きが出てくるかもしれません。

GIマークは、単なる認証マークではなく、その土地の風土と人々の努力が結晶した「本物の証」です。

このマークの意味を知ることで、私たちはより賢く、そしてより深く、日本の豊かな食文化を享受することができるのです。

見た目が似ている紅ズワイガニとの見分け方

ズワイガニについて調べていると、必ずと言っていいほど登場するのが「紅ズワイガニ」という名前です。

両者は名前が似ているだけでなく、姿形もよく似ているため、混同してしまう方も少なくありません。

しかし、生物学的には近縁種ではあるものの、生態や味わい、価格などが大きく異なる、全く別の種類のカニです。

ズワイガニの地域での呼び方を正しく理解するためにも、この二つのカニの違いを知っておくことは非常に重要です。

ここでは、誰でも簡単に見分けられるポイントをいくつかご紹介します。

1. 生の状態での色の違い

最も分かりやすい見分け方が、漁獲されたままの「生」の状態での色です。

その名の通り、紅ズワイガニは、生きている時から全体が鮮やかな紅色をしています。

一方、本物のズワイガニ(松葉ガニや越前ガニなど)は、生の状態では黄褐色や暗褐色をしており、赤みはほとんどありません。

スーパーの鮮魚コーナーなどで見かける機会があれば、この色の違いに注目してみてください。茹でてしまうとどちらも赤くなるため、生の状態が見分ける最大のチャンスです。

2. 生息水深の違い

二つのカニは、同じ日本海に生息していながら、住んでいる深さが全く異なります。

ズワイガニが水深200m~600mほどの比較的浅い(と言っても深海ですが)場所に生息しているのに対し、紅ズワイガニはさらに深い、水深800m~2500mもの深海に生息しています。

この生息環境の違いが、身質や味わいの違いにも繋がっています。

3. 味と食感の違い

味わいにも明確な違いがあります。

ズワイガニは、身がぎっしりと詰まっており、食感もふっくらとしています。甘みが強く、旨味も濃厚なのが特徴です。

一方、紅ズワイガニは、深い水圧に耐えるためか、身の水分量が多いのが特徴です。

そのため、身入りはズワイガニに比べて少なく感じられることが多く、「みずみずしい」「ジューシー」と表現されます。

甘みはズワイガニよりも強く感じられることもありますが、旨味の濃厚さではズワイガニに軍配が上がることが一般的です。

カニ味噌も、ズワイガニは固形で濃厚ですが、紅ズワイガニは水分が多くて流れ出しやすいため、加工品に使われることが多くなります。

4. 価格と流通量の違い

一般的に、紅ズワイガニはズワイガニに比べて漁獲量が多く、漁期も長いため、価格はかなり安価になります。

手頃な価格でカニをたくさん食べたい場合には、紅ズワイガニが非常に良い選択肢となります。

冷凍のカニ製品やカニクリームコロッケ、カニカマなどの加工品には、この紅ズワイガニが使われていることがほとんどです。

一方で、ズワイガニは漁期が限られ、ブランド価値も高いため、高価で取引されます。

以下の表に主な違いをまとめました。

項目ズワイガニ(松葉ガニ、越前ガニなど)紅ズワイガニ
生の色黄褐色、暗褐色鮮やかな紅色
生息水深200m~600m800m~2500m
身質身が詰まり、繊維質でふっくら水分が多く、ジューシー
味わい上品な甘みと濃厚な旨味強い甘み、やや淡白な旨味
価格帯高価安価

どちらが良い悪いというわけではなく、それぞれに違った魅力があります。

この違いを理解して、用途や予算に合わせて選ぶのが賢い消費者と言えるでしょう。

通販でも失敗しない美味しいカニの選び方

冬のごちそうであるズワイガニを、自宅で手軽に楽しみたいと考える方も多いでしょう。

近年では、インターネット通販を利用すれば、全国の有名なブランドガニを簡単にお取り寄せすることができます。

しかし、実物を見ることができない通販だからこそ、「届いてみたらがっかり…」なんてことにならないよう、美味しいカニを選ぶためのポイントをしっかり押さえておくことが重要です。

ここでは、通販でズワイガニを購入する際に失敗しないための、いくつかの重要なチェックポイントをご紹介します。

1. 「タグ」の有無を必ず確認する

美味しいブランドガニを選ぶ上で、最も信頼できる指標が「タグ」の存在です。

これまで説明してきたように、松葉ガニや越前ガニといったブランドガニには、産地や品質を証明するタグが必ず付けられています。

通販サイトの商品説明や商品写真で、このタグがしっかりと付いているかを確認しましょう。

「タグ付き」と明記されている商品を選ぶのが、高品質なカニを手に入れるための基本中の基本です。

逆に、ブランド名を謳っているにもかかわらずタグについての言及がない場合は、少し注意が必要かもしれません。

2. 大きさよりも「重さ」を重視する

カニを選ぶ際、つい甲羅の大きさ(甲幅)に目が行きがちですが、本当に重要なのは「重さ」です。

同じ大きさのカニでも、身がぎっしりと詰まっているものと、スカスカなものでは重さが全く違います。

信頼できる販売店では、商品名や説明に「1杯あたり約800g」や「総重量2kg」といったように、具体的な重量を明記しています。

甲羅のサイズ表記だけでなく、この重量表記をしっかりと確認し、ずっしりと重いカニを選ぶようにしましょう。

3. 甲羅の硬さと黒い粒(カニビル)をチェック

美味しいカニのもう一つのサインは、甲羅の状態です。

ズワイガニは脱皮を繰り返して成長しますが、脱皮直後のカニは甲羅が柔らかく、身も水分が多いため「若ガニ」や「水ガニ」と呼ばれ、安価で取引されます。

一方、脱皮から時間が経ち、栄養を蓄えて身がパンパンに詰まったカニは、甲羅が硬くなります。これを「堅ガニ」と呼び、最高級品とされます。

通販サイトの写真では硬さの判断は難しいですが、商品説明に「堅ガニ厳選」などの記載があれば、信頼度が高いと言えます。

また、甲羅に黒いゴマのような粒々が付着していることがあります。

これは「カニビル」という生物の卵で、見た目は少し悪いかもしれませんが、実は美味しいカニの証拠です。

カニビルは硬い場所に卵を産み付ける習性があるため、この卵が付いているということは、そのカニが脱皮してから時間が経っており、身入りが良い「堅ガニ」である可能性が高いことを示しています。

4. 「活」「生(冷凍)」「ボイル(冷凍)」の違いを理解する

通販で販売されているカニは、主に以下の3つの状態で届けられます。

  • 活ガニ:生きたままの状態で発送されます。鮮度は最高で、カニ刺しを楽しみたい場合に最適ですが、価格は最も高価です。家庭での調理も必要になります。
  • 生(冷凍):水揚げ後すぐに生の状態で急速冷凍したもの。カニ鍋(カニすき)や焼きガニなど、様々な料理に活用できます。解凍方法が味を左右します。
  • ボイル(冷凍):水揚げされた産地で、絶妙な塩加減で茹で上げた後に冷凍したもの。解凍すればすぐに食べられる手軽さが魅力です。プロが茹でているため、失敗なく美味しい茹でガニを味わえます。

自分がどのようにカニを楽しみたいかに合わせて、最適な状態の商品を選ぶことが大切です。

5. 信頼できる販売店を選ぶ

最後に、最も重要なのが販売店選びです。

長年の実績があるカニ専門店や、漁業協同組合の直販サイトなどを選ぶのが安心です。

購入者のレビューや評価を参考にしたり、返品・交換のポリシーが明確に記載されているかを確認したりすることも、トラブルを避けるために有効です。

これらのポイントを押さえておけば、通販でもきっと満足のいく美味しいズワイガニに出会えるはずです。

自宅で最高のカニパーティーを楽しんでください。

ズワイガニの地域での呼び方を理解して楽しもう

この記事を通じて、ズワイガニの地域での呼び方の多様性と、その背景にある豊かな物語について探求してきました。

松葉ガニ、越前ガニ、加能ガニ、間人ガニといった様々な名前は、単なるラベルの違いではありません。

それは、それぞれの産地が誇る品質へのこだわり、長年受け継がれてきた伝統、そして厳しい自然環境の中で漁を続ける漁師たちの情熱の証なのです。

ズワイガニの地域での呼び方を理解することは、私たちがカニを選ぶ際の確かな指針となります。

山陰の繊細な味わいを求めるなら松葉ガニを、皇室献上の歴史が物語る絶対的な品質を味わいたいなら越前ガニを、そして幻と称されるほどの鮮度と希少性を体験したいなら間人ガニを選ぶ、といったように、それぞれのブランドが持つ個性を知ることで、カニ選びはもっと楽しく、奥深いものになります。

また、品質を保証するタグの色や形の違い、国がお墨付きを与えるGIマークの意味、そしてよく似た紅ズワイガニとの見分け方といった豆知識は、あなたが本当に価値のある一杯を見つけ出すための強力な武器となるでしょう。

通販でカニを購入する際にも、重さや甲羅の状態といったポイントを押さえることで、失敗のリスクを大きく減らすことができます。

もはや、あなたは単なるカニ好きではなく、それぞれのブランドの物語を理解し、その価値を正しく見極めることができる、賢い消費者の一人です。

次にズワイガニを食べる機会があれば、ぜひそのカニがどこから来たのか、どのような名前で呼ばれているのかに注目してみてください。

その一杯の向こう側には、日本海の豊かな恵みと、それを私たちに届けるために尽力している人々の姿があります。

ズワイガニの地域での呼び方を知ることは、日本の豊かな食文化への理解を深め、食卓をより一層豊かなものにしてくれるはずです。

この冬、あなたが最高のズワイガニと出会い、至福のひとときを過ごせることを心から願っています。

本日のまとめ

  • ズワイガニは水揚げされる地域で呼び名が変わる
  • 山陰地方では主に松葉ガニと呼ばれる
  • 福井県では最高級ブランドの越前ガニとなる
  • 石川県では雄が加能ガニ雌が香箱ガニと呼ばれる
  • 京都の間人港で獲れる間人ガニは幻のカニと称される
  • 呼び名の違いは産地のブランド化戦略が理由
  • 品質保証と地域振興の目的も大きい
  • 産地を証明するタグは色や形で区別される
  • 越前ガニはカニで唯一GIマークに登録されている
  • GIマークは国が品質と産地を保証する証
  • 紅ズワイガニは生から赤く価格が安価な別種のカニ
  • 美味しいカニは重さや甲羅の硬さで選ぶ
  • 甲羅の黒い粒は身入りの良いサイン
  • 通販ではタグの有無と重量表記の確認が重要
  • 呼び名の背景を知るとカニ選びがより楽しくなる
かに本舗の人気のズワイガニをチェック

参考サイト
冬の味覚の王者「越前がに」 | 福井県ホームページ
松葉ガニのタグ付きとは?タグなしとの違いや基準について解説!
地理的表示(GI)保護制度 ~GI(ジーアイ)マーク~| 農林水産省
ズワイガニと紅ズワイガニの違いは?見分け方や味の違いについて解説!
金沢で最高のズワイガニを食べる&買う|特集 – 金沢旅物語

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