こんにちは管理人の「カニパパ」です^^
北海道の豊かな海が育む海の幸は数多くありますが、北海道のワタリガニの時期について詳しく知りたいと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、北海道でワタリガニは他のカニほど有名ではありませんが、特定の地域と時期を狙えば絶品の味覚に出会うことができます。
特に函館エリアでは、旬の時期になると美味しいワタリガニが水揚げされることで知られています。
この記事では、北海道のワタリガニの時期はいつが最適なのか、その旬のタイミングや美味しいワタリガニの見分け方を詳しく解説します。
また、オスとメスの違いやそれぞれの特徴、通販で購入する場合の値段の相場、さらには基本的な食べ方から家庭で楽しめる絶品レシピまで、ワタリガニを余すことなく楽しむための情報を網羅的にご紹介します。
ワタリガニの正しい保存方法や、他のカニとの比較も交えながら、あなたの知らないワタリガニの魅力をお伝えしていきます。
この記事を読めば、北海道のワタリガニの時期に関するあらゆる疑問が解消されるでしょう。
◆このサイトでわかる事◆
- 北海道におけるワタリガニの主な産地
- ワタリガニのオスとメスそれぞれの旬の時期
- 通販で購入する際の値段の目安
- タラバガニやズワイガニとの違い
- 新鮮で美味しいワタリガニの見分け方
- 家庭でできるワタリガニのおすすめレシピ
- 購入後の正しい保存方法と注意点
北海道のワタリガニの時期は5月の函館が旬
◆この章のポイント◆
- ワタリガニの主な産地は函館エリア
- 卵を持つメスの旬が最もおすすめ
- 通販で購入する際の値段の目安
- 他の北海道のカニとの比較
- 美味しいワタリガニの見分け方
ワタリガニの主な産地は函館エリア
北海道と聞くと、タラバガニや毛ガニといったカニを思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、実は北海道でもワタリガニは漁獲されており、その美味しさは知る人ぞ知る存在となっています。
北海道内でのワタリガニの主な産地として知られているのが、道南に位置する函館エリアです。
函館近海は津軽海峡からの暖流と親潮が交わる豊かな漁場であり、多種多様な海の幸が育つ場所として有名です。
ワタリガニもその一つで、ここで水揚げされるものは身が引き締まり、濃厚な味わいを持つと評価されています。
函館でワタリガニが獲れる背景には、その生態が関係しています。
ワタリガニは比較的暖かい海域を好む性質があるため、北海道の中では南方に位置し、対馬暖流の影響を受ける函館周辺の海が、彼らにとって生息しやすい環境となっているのです。
そのため、道内の他の地域、例えばオホーツク海側などでは、ワタリガニはほとんど見られません。
函館市場では、春から初夏にかけて新鮮なワタリガニが並び始め、地元の食卓や飲食店を彩ります。
地元では「ガザミ」という名前で親しまれており、観光客向けというよりは、地域の人々に愛されている食材と言えるでしょう。
もし北海道でワタリガニを味わいたいと考えるのであれば、函館を訪れるのが最も確実な方法です。
函館の市場や鮮魚店では、活きの良いワタリガニを見つけることができるかもしれません。
また、旬の時期には地元の寿司屋や割烹料理店で、ワタリガニを使った料理が提供されることもあります。
他の産地と比較すると、北海道函館産のワタリガニは流通量が限られているため、希少価値が高いと言えます。
その分、味の評価は高く、一度食べたら忘れられないというファンも少なくありません。
北海道旅行の際に、少し変わった海の幸を楽しみたい方は、ぜひ函館でワタリガニを探してみてはいかがでしょうか。
その繊細で奥深い味わいは、きっと旅の良い思い出になるに違いありません。
卵を持つメスの旬が最もおすすめ
ワタリガニの旬を語る上で欠かせないのが、オスとメスの違いです。
ワタリガニは性別によって味わいや美味しい時期が異なり、特に食通の間で珍重されるのが、卵を抱えたメスです。
メスのワタリガニが最も美味しくなるのは、産卵期を控えた春から初夏にかけての時期です。
具体的には、4月から6月頃がピークとされています。
この時期のメスは、お腹の中に「内子(うちこ)」と呼ばれるオレンジ色の未成熟な卵巣をたっぷりと蓄えています。
この内子が、ワタリガニのメスが持つ最大の魅力と言っても過言ではありません。
加熱するとホクホクとした食感に変わり、カニ味噌とはまた違った、濃厚でクリーミーなコクと甘みが口いっぱいに広がります。
この味わいはまさに絶品で、一度食べると病みつきになるほどの美味しさです。
また、お腹の外側に抱える「外子(そとこ)」もプチプチとした食感が楽しめますが、味の濃厚さでは内子に軍配が上がります。
そのため、ワタリガニを最大限に楽しむなら、内子をたっぷりと抱えたメスを狙うのが最もおすすめです。
この時期のメスは、内子に栄養を集中させるため、身の入りはオスに比べて若干少ない傾向にありますが、それを補って余りある魅力が内子にはあります。
カニ味噌と内子を和えて食べると、その味わいはさらに深みを増し、日本酒との相性も抜群です。
市場や鮮魚店でワタリガニを選ぶ際には、お腹の形(ふんどし)をチェックすることでオスとメスを見分けることができます。
メスはお腹の部分が丸みを帯びた半月状になっているのが特徴です。
春から初夏にかけて、この部分が黒ずんでいるものは、内子がぎっしり詰まっている証拠とも言われます。
北海道のワタリガニの時期においても、この法則は当てはまります。
函館で春に水揚げされるワタリガニの中には、美味しい内子を抱えたメスが含まれている可能性が高いでしょう。
もし見かける機会があれば、ぜひその濃厚な味わいを体験してみてください。
ワタリガニの本当の美味しさを知ることができるはずです。
通販で購入する際の値段の目安
北海道のワタリガニを味わいたいけれど、なかなか現地まで足を運べないという方も多いでしょう。
そのような場合に便利なのが、インターネット通販です。
近年では、産地から直送で新鮮なワタリガニを取り寄せることが可能になっています。
通販でワタリガニを購入する際の値段は、サイズやオス・メスの別、活きか冷凍かといった状態によって大きく変動します。
あくまで目安ですが、一般的な相場を把握しておくと選びやすくなるでしょう。
まず、サイズについては、1杯あたりの重量で価格が変わることが多いです。
例えば、中サイズ(200g〜300g程度)のものであれば、1杯あたり1,000円から2,000円前後が相場です。
これが大サイズ(400g以上)になると、1杯3,000円以上になることも珍しくありません。
次に、オスとメスの違いも価格に影響します。
前述の通り、内子を抱えたメスは非常に人気が高いため、同じサイズのオスと比較して1.5倍から2倍程度の価格で取引されることがあります。
特に旬の時期の内子持ちメスは高値になりやすい傾向です。
また、商品の状態も重要な価格決定要因です。
生きたまま発送される「活ワタリガニ」は、鮮度が最も良い分、価格も最も高くなります。
水揚げ後すぐに浜茹でや蒸し加工を施して冷凍された商品も人気で、こちらは調理の手間が省ける手軽さが魅力です。
冷凍品は活ガニに比べると少し価格が抑えられる傾向にあります。
通販サイトによっては、数杯がセットになった商品や、訳あり品(足が取れているなど)を格安で販売している場合もあります。
家庭で楽しむ分には、こうした訳あり品もお得な選択肢となるでしょう。
送料も考慮に入れる必要があります。
特に北海道からの発送となると、本州への送料は高めになることが予想されます。
購入する際には、商品価格だけでなく、送料を含めた総額で比較検討することが大切です。
まとめると、通販でワタリガニを購入する場合の値段の目安は以下のようになります。
- 中サイズ(オス):1杯 1,000円〜2,000円
- 大サイズ(オス):1杯 2,500円〜4,000円
- 内子持ちメス(中サイズ):1杯 2,000円〜3,500円
- 冷凍品:上記価格より1〜2割程度安い場合がある
これらの価格はあくまで目安であり、漁獲量や時期によって変動します。
購入を検討する際は、複数のショップを比較し、商品説明をよく読んで、納得のいく商品を選ぶようにしましょう。
他の北海道のカニとの比較
北海道は「カニの王国」とも呼ばれ、多種多様なカニが楽しめます。
タラバガニ、ズワイガニ、毛ガニ、花咲ガニなどが有名ですが、ワタリガニはこれらのカニとどのような違いがあるのでしょうか。
それぞれの特徴を比較してみましょう。
タラバガニとの比較
「カニの王様」と称されるタラバガニは、何といってもその大きさと食べ応えのある太い脚が魅力です。
身は肉厚でプリプリとしており、淡白ながらもしっかりとした旨味があります。
一方、ワタリガニはタラバガニほど大きくはありませんが、身の味わいが濃厚で甘みが強いのが特徴です。
特に爪肉は繊維が細かく、旨味が凝縮されています。
また、タラバガニのカニ味噌は量が少なく、食用にはあまり向いていませんが、ワタリガニはオスもメスも濃厚なカニ味噌を楽しむことができます。
ズワイガニとの比較
ズワイガニは上品で繊細な甘みを持つ身が特徴で、「カニの女王」とも呼ばれます。
脚の身はみずみずしく、口に入れるととろけるような食感が楽しめます。
ワタリガニの身も甘みが強いですが、ズワイガニのそれとは少し質が異なり、より力強く濃厚な印象です。
また、ズワイガニもカニ味噌が絶品ですが、ワタリガニのカニ味噌は独特の風味とコクがあり、甲乙つけがたい魅力を持っています。
価格面では、ズワイガニ(特にブランドガニ)は非常に高価ですが、ワタリガニは比較的手に取りやすい価格帯であることも違いの一つです。
毛ガニとの比較
毛ガニの最大の魅力は、何と言ってもその濃厚でクリーミーなカニ味噌です。
甲羅いっぱいに詰まったカニ味噌は、他のカニでは味わえない格別の美味しさです。
身は繊維が細く、甘みがあります。
ワタリガニもカニ味噌が美味しいカニですが、毛ガニの味噌が「量と濃厚さ」で勝るなら、ワタリガニの味噌は「独特の風味とコク」で勝負するといったところでしょう。
また、ワタリガニは出汁が非常によく出るため、味噌汁や鍋物にするとその真価を発揮します。
これは毛ガニにはない大きな特徴です。
以下に簡単な比較表をまとめます。
| カニの種類 | 主な特徴 | 味わい | カニ味噌 | おすすめの食べ方 |
|---|---|---|---|---|
| ワタリガニ | 濃厚な身の甘み、美味しいカニ味噌、良い出汁が出る | 甘みが強く濃厚 | 濃厚で独特の風味 | 味噌汁、パスタ、蒸しガニ |
| タラバガニ | 大きく肉厚な脚、食べ応えがある | 淡白でプリプリ | 少ない | 焼きガニ、ステーキ、しゃぶしゃぶ |
| ズワイガニ | 繊細で上品な甘み、みずみずしい身 | 甘みが強く繊細 | 濃厚で美味 | 刺身、カニしゃぶ、茹でガニ |
| 毛ガニ | 甲羅いっぱいの濃厚なカニ味噌 | 甘みがあり繊維が細かい | 非常に濃厚で量も多い | 茹でガニ(カニ味噌と和える) |
このように、ワタリガニは他の有名な北海道のカニとは一味違った魅力を持っています。
濃厚な味を好む方や、料理の出汁を活かしたい方には特におすすめのカニと言えるでしょう。
美味しいワタリガニの見分け方
せっかくワタリガニを食べるなら、できるだけ美味しくて身が詰まった個体を選びたいものです。
市場や鮮魚店でワタリガニを選ぶ際に役立つ、いくつかのポイントをご紹介します。
通販で購入する際にも、商品説明をチェックする上で参考になるでしょう。
1. 持った時にずっしりと重いもの
これはカニ選びの基本中の基本です。
同じくらいの大きさのカニがいくつかあれば、それぞれを手に持ってみてください。
ずっしりと重みを感じるものは、身がぎっしりと詰まっている証拠です。
逆に、見た目は大きいのに持ってみると軽いものは、脱皮してからの時間が短く、身がスカスカである可能性が高い(「若ガニ」などと呼ばれます)ので避けた方が無難です。
2. 甲羅が硬いもの
甲羅を軽く押してみて、硬さを確認するのも有効な方法です。
しっかりと硬い甲羅は、脱皮してから時間が経過し、栄養をたっぷりと蓄えて身が充実している証拠です。
甲羅が柔らかく、ペコペコとへこむような感触のものは、身入りが悪い可能性が高いです。
3. お腹の色と張り具合をチェック
カニを裏返しにして、お腹の部分(ふんどし)を見てみましょう。
ふんどしが白く綺麗なものが新鮮です。
また、ふんどしの周りが少し黒ずんでいたり、アメ色がかっているものは、カニ味噌や内子がたっぷり詰まっているサインとされ、当たりである可能性が高いです。
お腹全体に張りがあり、ぶよぶよしていないかも確認しましょう。
4. 脚の付け根が太いもの
脚の付け根の部分を見ることで、身の詰まり具合をある程度推測できます。
付け根が太く、しっかりと膨らんでいるものは、脚の先まで身が詰まっていることが期待できます。
逆に付け根が細く痩せているものは、身も少ない可能性があります。
5. 活ガニの場合は元気の良いもの
もし生きた状態で売られている場合は、その動きをよく観察しましょう。
水槽の中で元気に動き回っていたり、威嚇してくるような個体は鮮度が良く、生命力に溢れています。
ぐったりとして動きが鈍いものは、弱っている可能性があるので避けた方が良いでしょう。
これらのポイントを総合的に判断することで、美味しいワタリガニに出会える確率がぐっと高まります。
特に「重さ」は最も重要な指標ですので、選ぶ際にはぜひ意識してみてください。
北海道のワタリガニの時期以外でも楽しむ知識
◆この章のポイント◆
- オスとメスの違いとそれぞれの旬
- 基本的なワタリガニの食べ方
- おすすめのワタリガニのレシピ
- 正しいワタリガニの保存方法
- 総括:北海道のワタリガニの時期のポイント
オスとメスの違いとそれぞれの旬
ワタリガニの魅力は、オスとメスで味わいや旬の時期が異なる点にあります。
それぞれの特徴を知ることで、自分の好みに合わせて選んだり、時期ごとに違う楽しみ方をしたりすることができます。
ここでは、オスとメスの見分け方から、それぞれの旬と味わいの違いについて詳しく解説します。
オスとメスの見分け方
最も簡単で確実な見分け方は、お腹の部分にある「ふんどし」または「まえかけ」と呼ばれる部分の形を確認することです。
- オス:ふんどしの形が、シャープな三角形になっています。
- メス:ふんどしの形が、丸みを帯びた半月状(おむすびのような形)になっています。これは卵を抱えるための形状です。
この違いは一目瞭然なので、カニを裏返せばすぐに判別できます。
また、一般的にオスの方がメスよりも爪が大きく、体全体も大きくなる傾向があります。
メスの旬と味わい
前章でも触れましたが、メスの旬は産卵期を控えた春から初夏(4月〜6月頃)です。
この時期のメスは、甲羅の中に「内子」と呼ばれるオレンジ色の卵巣をたっぷりと蓄えています。
この内子は、ねっとりとしていて非常に濃厚なコクと甘みがあり、カニ味噌とはまた違った格別の美味しさです。
ワタリガニの醍醐味は内子にあると言う人も多いほど、メスはこの時期に最も価値が高まります。
一方で、内子に栄養が集中するため、身の入りは同時期のオスに比べるとやや少なめです。
内子とカニ味噌、そして身を一緒に味わうのが、メスの最も贅沢な楽しみ方と言えるでしょう。
オスの旬と味わい
一方、オスの旬は夏から秋(7月〜10月頃)にかけてです。
この時期のオスは、脱皮を終えて身がぎっしりと詰まり、筋肉質になります。
そのため、脚や爪の先までたっぷりと詰まったカニ身を堪能することができます。
ワタリガニの身は甘みが強く、旨味が濃厚なのが特徴ですが、旬のオスの身は特にその味わいが際立ちます。
また、オスはカニ味噌の量が多く、濃厚でクリーミーな味わいも魅力です。
身をほぐしてカニ味噌と和えて食べるのは、オスならではの最高の贅沢です。
メスのような内子はありませんが、純粋にカニの身と味噌の味を楽しみたいという方には、旬のオスがおすすめです。
このように、ワタリガニはオスとメスで旬の時期がはっきりと分かれています。
春から初夏にかけては内子が絶品のメスを、夏から秋にかけては身と味噌が充実したオスを楽しむのが、ワタリガニを最も美味しく味わうためのセオリーです。
北海道のワタリガニの時期は春が中心ですが、時期をずらして他の産地のオスを取り寄せてみることで、一年を通してワタリガニの異なる魅力を楽しむことができます。
基本的なワタリガニの食べ方
新鮮なワタリガニを手に入れたら、その美味しさを最大限に引き出す調理法で味わいたいものです。
ワタリガニは様々な料理で活躍しますが、まずは素材の味をシンプルに楽しむ基本的な食べ方から試してみるのがおすすめです。
蒸しガニ
ワタリガニの風味と旨味を最もダイレクトに味わえるのが蒸しガニです。
茹でるのとは違い、旨味が湯に逃げ出さず、カニ本来の味が凝縮されます。
調理法は非常に簡単です。
- ワタリガニをたわしなどでよく洗い、汚れを落とします。
- 蒸し器に水を入れ、沸騰させます。
- ワタリガニの甲羅を下にして蒸し器に並べ、15分〜20分程度蒸します。(大きさによって調整してください)
- 甲羅が鮮やかな赤色になれば蒸し上がりの合図です。
蒸し上がったカニは、そのまま何もつけずに食べても十分に美味しいですが、お好みで三杯酢やポン酢につけてもさっぱりといただけます。
特にメスの内子やオスのカニ味噌は、蒸すことで甘みとコクが際立ちます。
茹でガニ(塩茹で)
蒸し器がない場合に手軽にできるのが茹でガニです。
大きな鍋にたっぷりの湯を沸かし、海水程度の塩分濃度(水1リットルに対して塩30g程度)になるように塩を加えます。
そこにワタリガニを入れ、再沸騰してから15分前後茹で上げます。
茹でることで身がしっとりと仕上がり、ほのかな塩味がカニの甘みを引き立てます。
茹で上がったカニは、冷水にはつけずにザルにあげて自然に冷ますのがポイントです。
水につけるとカニ味噌が流れ出たり、味が水っぽくなったりするのを防ぎます。
味噌汁
ワタリガニが他のカニと一線を画す特徴の一つが、非常に良い出汁が出ることです。
その出汁を余すことなく味わえるのが味噌汁です。
ワタリガニをぶつ切りにして鍋に入れ、水から煮出すだけで、驚くほど濃厚で風味豊かな出汁が取れます。
そこに味噌を溶き入れるだけで、家庭ではなかなか味わえない本格的なカニ汁が完成します。
カニの身をほぐしながら食べるのはもちろん、出汁の最後の一滴まで飲み干したくなる美味しさです。
脚の先など、身が少ない部分も無駄なく活用できる、非常に合理的な食べ方でもあります。
これらの基本的な食べ方でワタリガニ本来の味を堪能した後は、パスタや炊き込みご飯、鍋物など、様々な応用料理に挑戦してみるのも良いでしょう。
まずはシンプルに、素材のポテンシャルを存分に味わってみてください。
おすすめのワタリガニのレシピ
基本的な食べ方でワタリガニの味を堪能した後は、少しアレンジを加えた料理に挑戦してみましょう。
ワタリガニの濃厚な旨味と出汁は、様々な食材や味付けと相性抜群です。
家庭で手軽に作れる、おすすめのレシピを3つご紹介します。
1. 濃厚!ワタリガニのトマトクリームパスタ
ワタリガニの出汁とトマト、生クリームの組み合わせは、レストランで出てくるような本格的な味わいを生み出します。
材料(2人分)
- ワタリガニ:1〜2杯
- パスタ:160g
- にんにく:1片(みじん切り)
- オリーブオイル:大さじ2
- 白ワイン:50ml
- カットトマト缶:200g
- 生クリーム:100ml
- 塩、こしょう:少々
作り方
ワタリガニはよく洗い、食べやすい大きさにぶつ切りにします。
フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れて弱火で熱し、香りが出てきたらワタリガニを加えて炒めます。
カニの色が変わったら白ワインを加えてアルコールを飛ばし、トマト缶を加えて蓋をし、弱火で10分ほど煮込みます。
カニの旨味をソースにじっくりと移すのがポイントです。
生クリームを加えて混ぜ合わせ、塩こしょうで味を調えます。
茹で上がったパスタをソースと絡めれば完成です。
カニ味噌をソースに溶け込ませると、さらにコク深い味わいになります。
2. 旨味がお米一粒一粒に染み渡る!ワタリガニの炊き込みご飯
ワタリガニの出汁を存分に活かした、贅沢な炊き込みご飯です。
炊飯器の蓋を開けた瞬間に広がるカニの香りが食欲をそそります。
材料(3〜4人分)
- 米:2合
- ワタリガニ:1杯
- だし昆布:5cm角1枚
- 酒:大さじ2
- 薄口醤油:大さじ1
- みりん:大さじ1
- 塩:少々
作り方
米は研いで30分ほど浸水させておきます。
ワタリガニは洗い、甲羅を外してエラなどを取り除き、胴体を半分に切ります。
炊飯器に米と調味料を全て入れ、2合の目盛りまで水を加えます。
だし昆布とワタリガニを乗せて、通常通り炊飯します。
炊き上がったらカニを取り出し、身をほぐしてご飯に混ぜ込みます。
お好みで三つ葉や刻み海苔を散らしていただきましょう。
3. 体の芯から温まる!韓国風ワタリガニ鍋(コッケタン)
ワタリガニは、唐辛子の辛さとも相性抜群です。
韓国の海鮮鍋「コッケタン」を家庭で楽しんでみましょう。
材料(2〜3人分)
- ワタリガニ:2杯
- 大根、長ネギ、きのこ、豆腐などお好みの具材
- だし汁:800ml
- A(コチュジャン:大さじ2、韓国唐辛子粉:大さじ1、醤油:大さじ1、みりん:大さじ1、おろしにんにく:小さじ1)
作り方
ワタリガニはぶつ切りにします。
鍋にだし汁と大根を入れて火にかけ、煮立ったらアクを取り、Aの調味料を溶き入れます。
ワタリガニと他の具材を加えて煮込み、全体に火が通れば完成です。
ワタリガニの濃厚な出汁と、ピリ辛のスープが絶妙にマッチします。
〆はご飯やうどんを入れて、最後の一滴まで楽しみましょう。
正しいワタリガニの保存方法
ワタリガニは鮮度が命の食材です。
特に活きた状態で手に入れた場合は、できるだけ早く調理するのが理想ですが、すぐに食べられない場合や、たくさん手に入った場合には、適切な方法で保存することが重要です。
保存方法を誤ると、風味が落ちるだけでなく、食中毒の原因にもなりかねないので注意しましょう。
冷蔵保存する場合
活きたワタリガニを冷蔵保存する場合、そのまま冷蔵庫に入れるのは避けましょう。
低温と乾燥により、すぐに弱って死んでしまいます。
もし1日程度のうちに調理するのであれば、以下の方法がおすすめです。
- おがくずや濡れた新聞紙に包む:おがくずに入っている場合は、そのまま発泡スチロールの箱などに入れ、涼しい場所に置きます。ない場合は、ワタリガニを濡らした新聞紙で包み、ビニール袋に入れて口を軽く開け、冷蔵庫の野菜室で保存します。これにより、乾燥を防ぎ、低温すぎない環境を保つことができます。
- 保存期間の目安:この方法での保存期間は、活きの良さにもよりますが、最大でも1〜2日が限界です。できる限り早く調理しましょう。
死んでしまったワタリガニは、急速に鮮度が落ちていきます。
もし保存中に死んでしまった場合は、すぐに加熱調理するか、冷凍保存に切り替える必要があります。
冷凍保存する場合
長期間保存したい場合は、冷凍するのが最も確実な方法です。
冷凍する際には、生のまま冷凍する方法と、加熱してから冷凍する方法があります。
生のまま冷凍する方法
生のまま冷凍すると、解凍後に刺身以外の様々な料理に使えます。
ワタリガニをよく洗い、水気をしっかりと拭き取ります。
その後、1杯ずつ丁寧にラップで包み、さらに冷凍用の保存袋に入れて空気を抜き、冷凍庫に入れます。
この方法での保存期間の目安は、約1ヶ月です。
解凍する際は、冷蔵庫でゆっくりと自然解凍するのがおすすめです。
急激な温度変化は、ドリップ(旨味成分の流出)の原因となります。
加熱してから冷凍する方法
蒸したり茹でたりした後に冷凍すると、解凍後すぐに食べることができ、調理の手間が省けます。
加熱したワタリガニを完全に冷ましてから、生のまま冷凍する時と同様に、ラップで包んでから保存袋に入れて冷凍します。
また、身を全てほぐしてから、小分けにして冷凍しておくのも便利です。
ほぐし身は、パスタやチャーハン、サラダなど、様々な料理に手軽に使えます。
加熱後の冷凍の場合、保存期間の目安は1〜2ヶ月です。
いずれの方法で保存するにしても、鮮度が良いうちに処理することが、美味しさを保つ最大の秘訣です。
正しい保存方法を実践して、ワタリガニの美味しさを長く楽しみましょう。
総括:北海道のワタリガニの時期のポイント
この記事では、北海道のワタリガニの時期を中心に、その魅力や楽しみ方について多角的に解説してきました。
これまであまり馴染みがなかったかもしれない北海道のワタリガニについて、理解を深めていただけたのではないでしょうか。
最後に、この記事の要点をまとめておきましょう。
北海道のワタリガニの時期は、主に春から初夏にかけて、特に道南の函館エリアで旬を迎えます。
この時期には、濃厚な内子をたっぷりと蓄えたメスが水揚げされ、その味わいは格別です。
一方で、夏から秋にかけてはオスの身入りが良くなり、たっぷりのカニ身と濃厚なカニ味噌を堪能できます。
このように、オスとメスで旬が異なるため、時期によって違う楽しみ方ができるのがワタリガニの大きな魅力です。
美味しいワタリガニを見分けるには、ずっしりと重く、甲羅が硬い個体を選ぶのが基本です。
通販を利用すれば、全国どこにいても新鮮なワタリガニを取り寄せることが可能ですが、値段はサイズや性別、状態によって変動するため、商品説明をよく確認することが重要です。
食べ方としては、まずは蒸したり茹でたりして、素材そのものの味をシンプルに楽しむのがおすすめです。
ワタリガニは非常に良い出汁が出るため、味噌汁にするとその真価を余すことなく味わうことができます。
また、パスタや炊き込みご飯、鍋物など、様々な料理に応用できるのもワタリガニの versatility です。
すぐに食べきれない場合は、正しい方法で冷凍保存することで、その美味しさを長期間保つことができます。
タラバガニや毛ガニといった北海道のスター的なカニとはまた違った、濃厚な旨味と甘みを持つワタリガニ。
北海道のワタリガニの時期を狙って函館を訪れるのもよし、通販で旬の味覚を取り寄せるのもよし。
この記事を参考にして、ぜひ一度、その奥深い味わいを体験してみてください。
きっとあなたのカニに対する世界の新たな扉が開かれることでしょう。
本日のまとめ
- 北海道のワタリガニの主な産地は函館エリア
- 北海道でのワタリガニの旬は春から初夏
- メスの旬は春で濃厚な内子が絶品
- オスの旬は夏から秋で身入りとカニ味噌が魅力
- オスとメスはお腹のふんどしの形で見分ける
- 美味しい個体はずっしりと重く甲羅が硬い
- 通販での値段はサイズや性別で変動する
- 他の北海道のカニとは異なる濃厚な旨味が特徴
- 素材の味を楽しむなら蒸しガニや茹でガニが最適
- 非常に良い出汁が出るため味噌汁は格別の美味しさ
- パスタや炊き込みご飯など応用レシピも豊富
- 長期保存する場合は冷凍が基本
- 生のまま冷凍すれば様々な料理に使える
- 加熱後に冷凍すれば解凍後すぐに食べられて便利
- 北海道のワタリガニの時期を知って旬の味を楽しもう
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参考サイト
函館産 渡り蟹(ワタリガニ)|カニの甲羅まで食べる男が書いた ザ・カニワールドへようこそ
今月の旬の素材(ワタリガニ) – 船橋市
渡り蟹(ワタリガニ)の旬の時期はオスとメスで違う! 見分け方やレシピをご紹介
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