こんにちは管理人の「カニパパ」です^^
アブラガニとタラバガニ、どちらもカニの王様として食卓を豪華に彩る存在ですが、この二つのカニの正確な違いについてご存知でしょうか。
多くの人が、その見た目の類似性から混同しがちですが、実はアブラガニとタラバガニの違いは、価格や味わい、さらには生物学的な特徴に至るまで、様々な側面に及んでいます。
この事実を知らずに購入すると、期待していた味と違ったり、価格に見合わない買い物をしてしまったりする可能性も否定できません。
特に、通販などでカニを購入する際には、アブラガニがタラバガニとして販売されているかのような、紛らわしい表示に出会うことも少なくありません。
この記事では、アブラガニとタラバガニの違いという長年の疑問に終止符を打つため、誰にでも簡単にできる見分け方から、それぞれの味の特徴、気になる値段の相場、そして最も美味しい旬の時期や主な産地について、徹底的に解説していきます。
アブラガニが偽物と呼ばれることがある理由や、美味しい食べ方のコツ、さらには購入時に失敗しないための選び方まで、専門的な視点から網羅的に情報をお届けします。
この記事を最後まで読めば、あなたもカニ選びの達人になれることでしょう。
◆このサイトでわかる事◆
- 甲羅のトゲでわかる明確な見分け方
- アブラガニとタラバガニの味や食感の差
- 市場での価格や値段の具体的な違い
- それぞれの旬の時期と主な産地
- アブラガニが偽物と言われる背景
- 通販で購入する際の注意点と選び方
- 家庭で楽しむためのおすすめの食べ方
見た目でわかるアブラガニとタラバガニの違い
◆この章のポイント◆
- 甲羅のトゲの数で見分ける方法
- 脚の裏側の色でも見分けられる
- 生物学的な分類と主な産地の違い
- それぞれの旬の時期はいつ?
- アブラガニは偽物?表示義務について
甲羅のトゲの数で見分ける方法
アブラガニとタラバガニを見分ける上で、最も確実で分かりやすい方法が、甲羅の中央部分に並んだトゲの数を確認することです。
一見すると同じように見える両者ですが、この部分には明確な差異が存在しており、専門家もこの点を識別ポイントとして重視しています。
具体的には、まずカニの甲羅を上から見て、心臓の上あたり、つまり甲羅の真ん中にある突起物の数を数えます。
本物のタラバガニの場合、この中央部分に並ぶトゲ(突起)の数は、はっきりと6つ確認することができます。
これに対して、アブラガニの甲羅にあるトゲは4つしかありません。
この「6つか4つか」という違いは、両者を識別するための絶対的な基準と言えるでしょう。
たとえ茹でられていたり、冷凍されていたりしても、甲羅の形状は変わらないため、いつでも確認することが可能です。
なぜなら、このトゲの数は、それぞれの種が持つ遺伝的な特徴だからです。
したがって、カニを購入する際、特に姿のままの状態で選ぶ機会があれば、まず甲羅の真ん中をチェックする習慣をつけると間違いがありません。
この知識があるだけで、意図せずアブラガニをタラバガニの価格で購入してしまうといった事態を避けることができます。
非常にシンプルながら、この見分け方はアブラガニとタラバガニの違いを理解する第一歩であり、最も信頼性の高い方法として広く知られています。
販売店で迷った際には、まずこのトゲの数を静かに数えてみることをお勧めします。
そうすることで、商品の表示が正しいかどうかを自分自身で判断できるようになります。
このポイントを知っているかどうかが、賢い消費者であるための分かれ道となるかもしれません。
脚の裏側の色でも見分けられる
甲羅のトゲの数と並んで、アブラガニとタラバガニの違いを見極めるための有効な方法に、脚の裏側、特に爪の色の違いを確認する方法があります。
この方法は、甲羅が見えにくい加工品や、脚だけで販売されている商品を選ぶ際に特に役立つ知識となります。
まず、タラバガニの脚を裏返して見てみると、その先端にある爪の付け根から爪先までが、鮮やかな赤色をしています。
全体がはっきりとした赤色で染まっているのが、タラバガニの大きな特徴です。
一方で、アブラガニの脚の裏側を見てみると、爪の色が異なります。
アブラガニの爪は、全体的に色が淡く、根本の部分は白っぽいか、やや黄色がかった色をしています。
タラバガニのように全体が真っ赤ということはなく、色の違いは一目瞭然と言えるでしょう。
ただし、この見分け方には一つ注意点があります。
それは、茹でる(ボイルする)と、アブラガニの爪も赤みが増してしまい、タラバガニとの色の差が分かりにくくなることがある、という点です。
もちろん、生の状態であれば色の違いは非常に明確ですが、加熱処理された商品の場合、色の差が曖昧になる可能性があることを覚えておく必要があります。
それゆえに、脚だけで判断する際は、可能であれば複数の特徴を組み合わせて確認することが望ましいと言えます。
例えば、脚の太さや長さも参考になります。
一般的に、タラバガニの方がアブラガニに比べて脚が太く、立派な傾向がありますが、これは個体差も大きいため、絶対的な基準にはなりにくいです。
それでも、爪の色の違いは、甲羅のトゲと並ぶ有力な手がかりであることに変わりはありません。
特に生の冷凍品などを通販で購入する際には、商品写真で脚の裏側が確認できるかチェックしてみるのも良い方法です。
細かな点ですが、こうした知識を持つことで、より確実に目的のカニを選び抜くことができるようになります。
生物学的な分類と主な産地の違い
アブラガニとタラバガニの違いは、見た目だけでなく、生物学的な分類や生息している主な産地にも見られます。
多くの人がこれらを「カニ」と呼んでいますが、実は生物学的に見ると、我々が一般的にイメージするカニ(ズワイガニや毛ガニなど)とは少し異なるグループに属しています。
専門的に言うと、タラバガニもアブラガニも、カニ下目(Brachyura)ではなく、ヤドカリ下目(Anomura)に分類される生物です。
つまり、彼らはカニよりもヤドカリに近い仲間ということになります。
脚がハサミ足を含めて8本しかない(一般的なカニは10本)のも、このヤドカリ下目の特徴の一つです。
このヤドカリの仲間の中で、タラバガニは「タラバガニ属」、アブラガニは「アブラガニ属」という、それぞれ異なる属に分類されています。
見た目が似ていても、属レベルで異なる種であることが、生物学的な観点からの明確な違いです。
次に、主な産地についてですが、両者ともに冷たい海を好む点は共通しています。
しかし、その中心となる漁場には違いが見られます。
タラバガニの主な産地は、ロシアのオホーツク海やベーリング海、アラスカ湾、そして日本の北海道周辺です。
特に市場に流通する量の多くは、ロシア産やアラスカ産が占めており、国産のタラバガニは非常に希少で高価です。
一方で、アブラガニの主な産地も、タラバガニと重なる部分が多いですが、特に北海道の近海で多く漁獲される傾向があります。
そのため、日本では比較的身近な存在とも言えるかもしれません。
漁獲される海域が似ているため、同じ漁で混獲されることも少なくありません。
この産地の違いは、流通量や価格にも影響を与えています。
タラバガニは、広大な漁場から輸入されるものが大半を占めるのに対し、アブラガニは国内近海での水揚げも一定量あるため、比較的手に入りやすい価格で流通することが多いのです。
このように、生物学的な分類や主な産地といった背景を知ることで、アブラガニとタラバガニの違いに対する理解がより一層深まります。
それぞれの旬の時期はいつ?
アブラガニとタラバガニ、どちらを味わうにしても、最も美味しい「旬」の時期を知っておくことは非常に重要です。
旬の時期に漁獲されたカニは、身がぎっしりと詰まり、旨味も濃厚で、最高の状態で味わうことができます。
両者の旬の時期は、産地や漁獲の規制によって異なりますが、一般的な傾向を理解しておくと良いでしょう。
まず、タラバガニの旬についてですが、その時期は年に2回あると言われています。
1回目の旬は、4月から6月にかけての春から初夏の時期です。
この時期のタラバガニは、脱皮を終えてから時間が経ち、身がぎっしりと詰まっているため、食べ応えがあります。
そして2回目の旬が、11月から2月にかけての冬の時期です。
この時期は、流氷が訪れる前のオホーツク海で漁が最盛期を迎え、脂がのった美味しいタラバガニが水揚げされます。
年末年始の贈答用などで需要が高まるのもこの時期です。
市場に流通しているタラバガニの多くは、この旬の時期に漁獲され、急速冷凍されたものです。
そのため、基本的には一年を通して美味しい状態のタラバガニを楽しむことができますが、特にこの旬の時期を意識して選ぶと、より満足度の高いものに出会える可能性が高まります。
一方、アブラガニの旬は、主に1月から3月にかけての冬の終わりから春先にかけてとされています。
この時期のアブラガニは、タラバガニと同様に身入りが良く、味も濃厚になると言われています。
北海道近海での漁期もこの時期と重なることが多く、新鮮なアブラガニが市場に出回りやすい季節です。
ただし、アブラガニもタラバガニと同様に、旬の時期に漁獲されたものが冷凍保存されて通年流通しています。
漁期(漁が許可されている期間)と旬(最も美味しい時期)は必ずしも完全に一致するわけではありませんが、これらの時期を知っておくことは、購入の際の参考になります。
例えば、年末にカニを選ぶのであれば、冬が旬のタラバガニが選択肢の中心になるかもしれませんし、春先に手頃で美味しいカニを探すなら、アブラガニが良い選択となるかもしれません。
アブラガニは偽物?表示義務について
市場でアブラガニについて語られる際、時折「偽物」という不名誉な言葉を耳にすることがあります。
しかし、これは正確な表現ではありません。
アブラガニは、タラバガニとは異なる「アブラガニ」という独立した種であり、決して偽物のカニなどではないのです。
では、なぜ偽物などと呼ばれてしまうのでしょうか。
その背景には、過去に一部の悪質な業者が、アブラガニを、より高価なタラバガニと偽って販売していた歴史があります。
見た目が非常に似ていることを利用し、消費者を欺いて不当な利益を得ようとしたのです。
このような行為が横行した結果、「アブラガニ=タラバガニの偽物」という誤ったイメージが定着してしまいました。
現在では、消費者を保護するために、表示に関するルールが厳格化されています。
JAS法(日本農林規格等に関する法律)に基づく「生鮮魚介類の品質表示基準」により、カニを販売する際には、その正確な「名称」を表示することが義務付けられています。
したがって、アブラガニを販売する際には、必ず「アブラガニ」と表示しなければならず、「タラバガニ」と偽って販売することは法律で禁じられています。
この表示義務のおかげで、消費者は商品ラベルを確認することで、それがタラバガニなのかアブラガニなのかを正確に知ることができます。
もし「タラバガニ」と表示されているにもかかわらず、中身がアブラガニであった場合は、それは明確な法律違反となります。
ですから、消費者の立場としては、アブラガニを不当に貶めるのではなく、「タラバガニとは違う種類の、より安価なカニ」として正しく認識することが重要です。
アブラガニ自体は、タラバガニに劣るとはいえ、十分に美味しく、コストパフォーマンスに優れた優良な食材です。
その価値を正しく理解し、表示を信頼して購入することで、賢い買い物をすることができます。
「偽物」という言葉に惑わされず、それぞれのカニが持つ特徴と価値を正しく評価する視点を持つことが、豊かな食生活に繋がるでしょう。
信頼できる販売店から、正確な表示がされている商品を選ぶように心がけましょう。
味や価格で比較するアブラガニとタラバガニの違い
◆この章のポイント◆
- 気になる味や食感の評価を解説
- 市場における値段の相場は?
- 美味しいのはどっち?おすすめの選び方
- 通販で購入する際の注意点
- 家庭でできる美味しい食べ方とは
- 【総括】アブラガニとタラバガニの違いを理解して賢く選ぼう
気になる味や食感の評価を解説
アブラガニとタラバガニの最も気になる違いの一つが、その「味」と「食感」でしょう。
見た目が似ているだけに、味わいにどれほどの差があるのかは、多くの人が関心を寄せるポイントです。
結論から言うと、両者の間には確かに味と食感に違いが存在しますが、その差は非常に繊細なものです。
まず、カニの王様と称されるタラバガニの味ですが、その最大の特徴は、しっかりとした甘みと濃厚な旨味にあります。
身は太く、繊維質でプリプリとした弾力のある食感が楽しめます。
一口食べると、口の中にカニ特有の豊かな風味が広がり、その満足感は格別です。
特に、脚の肉は食べ応えがあり、高級食材としての風格を存分に感じさせてくれます。
繊細でありながらも、はっきりとした輪郭のある味わいは、タラバガニが多くの人に愛される理由と言えるでしょう。
一方、アブラガニの味は、タラバガニと比較すると、やや淡白でさっぱりとした印象を受けることが多いようです。
甘みや旨味も、タラバガニほど強くはなく、穏やかな味わいが特徴です。
「アブラガニ」という名前から、脂っこい味を想像するかもしれませんが、実際にはそのようなことはなく、むしろ上品で繊細な風味を持っています。
食感については、タラバガニに比べてやや水分が多く、少し柔らかく感じられることがあります。
しかし、この味の違いは、食べ比べて初めて分かる程度の差である、という意見も少なくありません。
特に、調理法や味付けによっては、その差はほとんど気にならないレベルになることもあります。
実際に、ブラインドテスト(目隠しで食べ比べるテスト)を行うと、多くの人が両者を正確に区別できないという話もあるほどです。
結局のところ、アブラガニがタラバガニに味で劣るというよりも、「味わいの系統が少し違う」と捉えるのが適切かもしれません。
タラバガニの濃厚な味を「王道の美味しさ」とするならば、アブラガニは「コストパフォーマンスに優れた、あっさり系の美味しさ」と評価できます。
どちらも美味しいカニであることに変わりはなく、個人の好みや予算に応じて選ぶのが賢明な選択と言えるでしょう。
市場における値段の相場は?
アブラガニとタラバガニの違いを語る上で、最も大きな差として現れるのが「値段」です。
この価格差こそが、両者を区別して選ぶ最大の動機になると言っても過言ではありません。
市場における値段の相場は、時期やサイズ、品質によって変動しますが、両者の間には常に明確な価格差が存在します。
一般的に、タラバガニは高級食材として知られており、その価格は非常に高価です。
年末年始などの需要期には、1kgあたり1万円を超えることも珍しくなく、大きなサイズのものや質の良いものであれば、さらに高値で取引されます。
この高価格の理由は、漁獲量が制限されており、需要に対して供給が追いついていないこと、そして何よりも「タラバガニ」というブランドイメージが確立されていることが挙げられます。
一方で、アブラガニの価格は、タラバガニに比べて大幅に安価です。
多くの場合、アブラガニの市場価格は、同じサイズや重量のタラバガニの半値から、時には3分の1程度の値段で販売されています。
例えば、タラバガニが1kgあたり1万円で販売されているとすれば、アブラガニは5,000円前後、あるいはそれ以下で購入できる可能性があるということです。
この劇的な価格差は、アブラガニの漁獲量が比較的安定していることや、タラバガニほどのブランド価値が確立されていないことに起因します。
しかし、前述の通り、味の違いは価格差ほど大きくはありません。
この事実を知っているかどうかが、賢い買い物ができるかどうかの分かれ道となります。
以下の表は、両者の価格相場を比較した一例です。
種類 | 1kgあたりの価格相場(目安) | 特徴 |
---|---|---|
タラバガニ | 8,000円 ~ 15,000円 | 高級ブランド。贈答用にも人気。 |
アブラガニ | 4,000円 ~ 7,000円 | コストパフォーマンスに優れる。家庭用に最適。 |
このように、アブラガニは「タラバガニの廉価版」という位置づけになりますが、そのおかげで、より気軽に豪華なカニ料理を楽しむことを可能にしてくれます。
ご家庭でカニパーティーを開きたいけれど、予算は抑えたい、といったニーズには、アブラガニが最適な選択肢となるでしょう。
価格の違いを正しく理解し、予算や目的に合わせて選ぶことが重要です。
美味しいのはどっち?おすすめの選び方
「結局、美味しいのはどっちなの?」これは、アブラガニとタラバガニの違いを知った多くの人が抱く、最も素朴で本質的な疑問でしょう。
この問いに対する答えは、残念ながら「こちらが絶対的に美味しい」と一つに断定することはできません。
なぜなら、味の好みは人それぞれであり、また、どのようなシチュエーションで食べるかによっても、最適な選択は変わってくるからです。
まず、味のクオリティを最優先し、予算に糸目をつけないのであれば、タラバガニを選ぶのが王道と言えるでしょう。
その濃厚な甘みと旨味、そしてプリプリとした食感は、まさにカニの王様の風格を感じさせます。
特別な記念日やお祝いの席、あるいは大切な人への贈り物など、ここぞという場面では、タラバガニを選ぶことで、その場がより一層華やかで豪華なものになります。
一方で、コストパフォーマンスを重視し、できるだけリーズナブルに、お腹いっぱいカニを堪能したいという場合には、アブラガニが断然おすすめです。
タラバガニに比べて価格が半分以下であるにもかかわらず、その味わいは十分に美味しく、満足感を得ることができます。
家族や友人が集まるパーティーなどで、量を気にせず豪快にカニを楽しみたい、といったシーンでは、アブラガニがその真価を発揮します。
また、カニ鍋やバター焼き、チャーハンなど、調理法に工夫を凝らす場合にも、アブラガニは非常に使いやすい食材です。
他の食材や調味料との相性も良く、料理の素材として活用する際には、価格の手頃さも大きなメリットとなります。
選び方のポイントをまとめると、以下のようになります。
- 特別な日や贈答用:見栄えも味も豪華な「タラバガニ」
- 家族や友人とのパーティー:量を気にせず楽しめる「アブラガニ」
- 様々な料理に使いたい:アレンジしやすい「アブラガニ」
- 純粋なカニの味を堪能したい:繊細な甘みを持つ「タラバガニ」
結局のところ、「美味しいのはどっちか」ではなく、「今のあなたにとって最適なのはどっちか」という視点で選ぶことが、最も賢明な選び方と言えるでしょう。
両者の違いを正しく理解した上で、ご自身の目的や予算に合わせて、最適な一杯を選んでみてください。
通販で購入する際の注意点
近年、インターネット通販を利用して、手軽にカニを取り寄せることができるようになりました。
しかし、実物を直接見て選ぶことができない通販には、特有の注意点が存在します。
アブラガニとタラバガニの違いを理解した上で、通販で失敗しないためのポイントをいくつかご紹介します。
第一に、商品の名称と表示を正確に確認することが最も重要です。
前述の通り、現在では名称の表示が義務付けられています。
商品ページに「タラバガニ」と明記されているか、「アブラガニ」と書かれているかを必ずチェックしましょう。
中には、「タラバガニ科」や「タラバガニ属」といった紛らわしい表記で、アブラガニを販売しているケースも見受けられます。
「アブラガニ」とはっきり記載しているショップは、むしろ誠実であると評価できます。
第二に、商品の写真や説明文を注意深く読むことです。
信頼できるショップは、甲羅のトゲの数や、脚の裏側の色など、商品の特徴がわかるような写真を複数掲載していることが多いです。
また、内容量(グラム数)が「総重量」なのか「NET重量(解凍後の正味重量)」なのかを確認することも大切です。
カニは冷凍される際に、乾燥を防ぐために「グレース」と呼ばれる氷の膜でコーティングされています。
総重量表示の場合、この氷の重さも含まれているため、解凍すると内容量が思ったより少なくなってしまうことがあります。
第三に、販売店の評判やレビューを参考にすることです。
過去にそのショップを利用した他の購入者の声は、商品の品質や店の対応を知る上で非常に貴重な情報源となります。
特に、「写真と実物が違った」「身がスカスカだった」といったネガティブなレビューが多いショップは、避けた方が賢明かもしれません。
最後に、価格が相場から逸脱して安すぎないかを確認することも忘れてはいけません。
「激安タラバガニ」といった謳い文句には注意が必要です。
品質の低いものや、実はアブラガニである可能性も考えられます。
もちろん、セールなどで一時的に安くなることはありますが、市場価格からかけ離れた値段には、何らかの理由があると疑ってみる姿勢も大切です。
これらの注意点を踏まえ、信頼できる販売店を慎重に選ぶことで、通販でも満足のいくカニを手に入れることができるでしょう。
家庭でできる美味しい食べ方とは
アブラガニやタラバガニを手に入れたら、次はその美味しさを最大限に引き出す食べ方を知りたいところです。
どちらのカニも、素材そのものが持つ旨味が非常に強いため、家庭で調理する際は、できるだけシンプルな方法で味わうのがおすすめです。
最もポピュラーで、カニ本来の味を堪能できる食べ方が「ボイル」または「スチーム(蒸し)」です。
すでにボイル済みの冷凍ガニを購入した場合は、解凍してそのまま食べることができます。
もし生の状態のカニであれば、大きめの鍋に海水程度の塩分濃度(約3%)のお湯を沸かし、カニを入れて茹で上げます。
茹で時間はカニの大きさにもよりますが、15分から20分程度が目安です。
蒸す場合は、蒸し器で同様の時間加熱します。
蒸す方が旨味が逃げにくいと言われており、より濃厚な味わいを楽しむことができます。
次に、香ばしい風味が食欲をそそる「焼きガニ」も人気の食べ方です。
脚の殻を半分だけ剥き、グリルや炭火で焼き上げます。
殻が焼ける香ばしい匂いと、加熱されて甘みを増したカニ身のコンビネーションは絶品です。
少し醤油を垂らしたり、バターを乗せて焼いたりするのも良いでしょう。
特にアブラガニは、焼くことで風味が増し、美味しくいただけると言われています。
また、冬の寒い時期には、カニを贅沢に使った「カニ鍋(カニすき)」もたまりません。
昆布で出汁を取り、白菜や豆腐、きのこなどの野菜と一緒にカニを煮込みます。
カニから出た濃厚な出汁が野菜にも染みわたり、最後の一滴まで美味しくいただけます。
締めには、残った出汁にご飯と卵を入れて作る「カニ雑炊」が最高のごちそうです。
その他にも、ほぐした身をふんだんに使った「カニチャーハン」や「カニクリームコロッケ」、サラダのトッピングなど、アイデア次第で様々な料理に活用できます。
アブラガニは価格が手頃なため、こうしたアレンジ料理にも気軽に使いやすいのが嬉しいポイントです。
基本的な食べ方からアレンジレシピまで、ぜひ色々な食べ方を試して、アブラガニとタラバガニ、それぞれの魅力を存分に味わってみてください。
【総括】アブラガニとタラバガニの違いを理解して賢く選ぼう
これまで、アブラガニとタラバガニの違いについて、見た目、生物学的な特徴、旬、そして味や価格といった多角的な視点から詳しく解説してきました。
この記事を通して、両者が似て非なるものであること、そしてそれぞれに独自の魅力と価値があることをご理解いただけたのではないでしょうか。
アブラガニとタラバガニの違いを理解することは、単に知識を深めるだけでなく、私たちがより賢く、そして豊かに食生活を楽しむための重要なスキルとなります。
「アブラガニは偽物」という誤った情報に惑わされることなく、そのコストパフォーマンスの高さを評価する。
一方で、タラバガニの持つ特別な価値を認識し、ここぞという場面でその味わいを堪能する。
このように、それぞれの特徴を正しく把握し、自分の目的や予算に合わせて最適な選択をすることが、カニ選びの極意と言えるでしょう。
見た目の見分け方を知っていれば、店頭や通販で迷うことはありません。
味や価格の違いを知っていれば、自分のニーズに合ったカニを自信を持って選べます。
旬や産地、そして美味しい食べ方の知識は、カニの持つポテンシャルを最大限に引き出し、私たちの食卓をより一層楽しいものにしてくれます。
最後に、この記事で解説してきたアブラガニとタラバガニの違いに関する要点をまとめます。
このポイントを覚えておけば、あなたはもうカニ選びで失敗することはないはずです。
本日のまとめ
- タラバガニの甲羅のトゲは6本
- アブラガニの甲羅のトゲは4本
- タラバガニの脚の爪は全体が赤い
- アブラガニの脚の爪は根元が白い
- 両者ともカニではなくヤドカリの仲間
- タラバガニは主にロシアやアラスカ産
- アブラガニは北海道近海でも多く漁獲
- タラバガニの旬は春と冬の年2回
- アブラガニの旬は主に冬の終わりから春先
- 味はタラバガニの方が甘みが強く濃厚
- アブラガニは比較的あっさりした味わい
- 価格はアブラガニがタラバガニの半値以下
- アブラガニは偽物ではなく独立した種
- 通販では名称と内容量の確認が重要
- シンプルなボイルや焼きガニがおすすめ
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参考サイト
アブラガニってどんなカニ?タラバガニと比べて味や値段は? | 海鮮おすすめ通販館.
アブラガニとタラバガニの違いは?値段相場と価格差はどれくらい? | 海鮮アクアリウム.
アブラガニ | 甲殻 – ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑.
函館発 タラバガニとアブラガニの見分け方 とっても簡単!!.
アブラガニとタラバガニの違いに注意しましょう – ふるさと産直村.
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